クレーン・デリック運転士免許について

クレーン限定の免許

クレーン・デリック運転士免許とは、クレーン作業に従事する際に必要となる免許です。
昔は玉掛け作業と言われていましたが、今ではクレーン作業に分類されるようになったので、クレーン・デリック運転士免許を有している場合、ほとんどのクレーン作業が限定的に行えます。

また、どうしてクレーン作業に対して限定的であると言われているのか?というと、それは、クレーン・デリック運転士免許を持っていても対応できない作業が存在するからです。
例えば、クレーン作業を行うことはできるのですが、重量制限を超える物体に関してはクレーン作業で対応してはいけないと定められいます。
5t以上の重量のものは、クレーンではなく他の手段で対応する場合が多いため、クレーン作業の範囲ではないのです。

クレーン作業は、天井クレーン、橋形クレーンなどが主になると思っておきましょう。
これらの作業は手元にあるボタンを介して操作が行われるのですが、必ずしも重量のあるもののみクレーンで操作しているというわけではありません。
例えば、空中に物品をおいておき加工する場合、もしくは組み立てする場合もクレーン・デリック運転士免許が必要です。
天井クレーンで多い作業なのですが、このような作業は自動車部品の加工・組立などでよく用いられるクレーン作業とされています。

どこで働ける?

勤務先ですが、クレーン・デリック運転士免許保有者の求人を出しているのは主に工場です。
クレーン・デリック運転士として勤務するだけでなく、マシンオペレーターとして勤務する場合に、クレーン限定の資格が必要となる場合が多いのです。

このような場所で勤務できるのですが、未経験者であっても優遇される場合が多いので、クレーン・デリック運転士免許を取得しておくと、求人においても強気で望めるのは確かです。
年々、工場内勤務をされている方は減っていますので、年齢に関しても厳しい制限がない中で採用される場合が増えています。

トラック運転手も必要

クレーン・デリック運転士免許は、工場で勤務される方のみで求人が出されているわけではありません。
トラック運転手の中型トラックでも、クレーン・デリック運転士としての技能があったほうが採用率は高くなっています。

トラックの場合、商品などをまとめて木製の台を使い梱包するのですが、今では宙吊りの状態で荷降ろしをする場合が増えてきました。
その際に荷降ろしもトラック運転手が行うのですが、クレーン・デリック運転士免許がないと機械類などの操作は一切行えません。

ものによっては数百kgもある物品を降ろさないといけませんので、フォークリフトなどでは対応外となっているものも、今のトラック運送では増えてきているのです。